JAL、二つの新規路線でロシアに注力、アエロフロートと共同運航も開始:植木会長「ロシアの素晴らしさ味わってほしい」

10 日、日本航空(JAL)の植木義晴会長はモスクワを訪れ、在ロシア日本大使館で記者会見を行なった。JALは、3月29日からモスクワ線の発着空港を成田から羽田に変更し、モスクワにおける乗り入れを、ドモジェドボ空港から、より利便性の高いシェレメチェボ空港に変更する。このタイミングで、アエロフロート・ロシア航空とコードシェアも開始する。今月28日に新規就航する成田=ウラジオストク線との相乗効果で、JALのロシアにおけるプレゼンスが一層高まるだろう。
この記事をSputnikで読む

アエロフロートとコードシェア:マイルが便利にためられる!

新しくJALが乗り入れるシェレメチェボ空港は、アエロフロートの拠点空港だ。旅客数はロシア最大。2018年に行なわれた、国内空港に偉人の名前をつけるキャンペーンにより、ロシア人が敬愛する国民的詩人、アレクサンドル・プーシキンの名を冠している。

ホテルオークラ、2022年にロシア初進出:和のおもてなしと温浴施設で旅人の疲れを癒す
アエロフロートとのコードシェア提携は、新規路線となる羽田=モスクワ(シェレメチェボ)と、接続する両国内10路線が対象だ。JAL便でモスクワへ着くと、サンクトペテルブルクやカザン、エカテリンブルクなどの主要な地方都市へ、コードシェア便で行くことができる。

また、アエロフロートは今年6月からモスクワ(シェレメチェボ)=関西に新しく就航するが、この路線もコードシェアの対象となり、提携ネットワークが拡大されていく予定だ。


気軽に行けるウラジオストク、ロシアの魅力を伝える窓口に

日本から2時間半で行ける「一番近いヨーロッパ」であるウラジオストクは、2020年最も注目の旅行先だ。通常、ロシア旅行には観光ビザが必要だが、ウラジオストクの場合は電子ビザのみでOK。申請から受領までわずか4日間、日本語対応のオンラインですべて完結するため、ストレスなく旅の準備ができる。JALは2月28日から成田=ウラジオストク線のデイリー運航を開始する。

植木会長はウラジオストク線開設の理由について、ホワイトスポットにぜひとも新規路線を、との思いに加え、若者の間で旅行先としてのウラジオストクの人気が高まっていることを挙げた。

植木会長「まだまだロシアのことをよく知らない日本の方も多いので、まずはウラジオストクをきっかけにロシアの素晴らしさを味わってもらい、その後でモスクワやサンクトペテルブルクなど、他の都市も訪れてもらえればと思います。」

JAL、二つの新規路線でロシアに注力、アエロフロートと共同運航も開始:植木会長「ロシアの素晴らしさ味わってほしい」

成田=ウラジオストク線には、全日空(ANA)も3月16日から参入することが明らかになっている。

JCBがロシア極東銀行と提携、カード発行開始:アジアでの優待充実で日本旅行がより魅力的に
S7航空やオーロラ航空といったロシアのエアラインも成田=ウラジオストクに就航しており、今後は激しい競争が繰り広げられそうだ。植木会長は、ANAとの競合について「全日空とも協力して、日本の方にウラジオストクの素晴らしさを広めていきたい」と話している。


日露間の旅行者増に追い風

日本政府観光局(JNTO)の発表によると、2019年にロシアから日本を訪れた人の数は約12万人で、前年比で26.6パーセントも増加した。初回は東京や京都といった定番の観光地を訪れた人が、日本を気に入ってリピーターになるケースも多い。JALとアエロフロートの、アライアンスの壁を超えた画期的な提携は、日本及びロシアの国内線の利便性向上につながるものだ。特に、二回目以上の日本旅行を計画するロシア人にとって、大いにメリットがあるだろう。

コメント