研究者らは、ビスフェノールAの代用のビスフェノールS(BPS)の影響についてマウスの胎盤で調査を行い、妊娠中の母親とその胎児への化学物質の影響をモデル化した。実験で明らかとなったのは、母親の血液内のBPSは、胎児の脳の発達に必要なセロトニンの主たる供給源となっている胎盤を通じて胎児に吸収され、この器官で先天的な神経系の障害を引き起こすおそれがある。
研究者らは、BPSは胎盤内のセロトニンのレベルを引き下げていると指摘した。ビスフェノールAについては、ガンや肥満、不妊、泌尿生殖システムの発達障害といったホルモン異常の原因となるおそれがある。
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