試合は第7ラウンドで終わった。ワイルダーのセコンドがリングにタオルを投げ入れ、これによりファイティング停止を表示した。レフリーは瞬時にこれに反応し、試合を中止し、フューリーの勝利を宣言した。負け知らずだったワイルダーが初めて負けを期した瞬間だった。
リングに上がる前、両者ともが正真正銘のコスプレを披露した。フューリーは緋色のマントを纏ってキングの姿で王座にのり、王座を乗せた台座を王宮の召使に扮した女性らがリングまでおみこしを担ぐように押してきた。ワイルダーは歩いてリングに上がったものの、キングのコスチュームはフューリーに劣らず効果満点で、赤いスポットライトに照らされながらリングに上った。
今回の戦いは2018年12月に実施された二人の壮大な対戦のリベンジだった。フューリーは前半を制したものの、最後にきついノックアウトを2度うけ、12ラウンドで引き分けに終わっていた。