「あの子は話すことも食べることも止めた」 幼少期のグレタさんの問題を母が明かす

環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんの母親、マレーナ・エルンマンさんは著書『火中の我が家 危機状態の家族のステージと惑星』をあらわし、その中で環境活動で注目を浴びる前のグレタさんがどんな問題に直面していたかを明らかにした。英ガーディアンが本の抜粋を紹介している。
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著書でエルンマンさんはグレタさんが幼い時にどんな深刻な問題を抱えていたかを綴っている。「あの子は次第に暗闇へと消えていくかのようでした。ピアノを弾くのを止め、笑わなくなり、言葉を発しなくなり、そして食べるのを止めました。」

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11歳でグレタさんは「ほぼ発話障害」となった。1日にようやく口にしたのはわずかに炊いたお米、アボカド、ニョッキのみ。2か月で10キロも体重を失い、入院を余儀なくされた。医師らの診断はアスペルガー症候群強迫性障害。こうした病の他にグレタさんは学校で怪我をおい、悲惨な状態だった。

そんなグレタさんが環境問題に大きく惹きつけられたきっかけは、学校の授業で見せられた太平洋の抱えるプラスチックごみの問題をテーマにした映画だった。ところが同じ映画を見た他の子どもたちは映画には反応を示さなかった。

「グレタは、他の人たちが見ようともしないことを知ったんです。あの子は無防備な目で私たちが放出する二酸化炭素を見つめています。」

2018年、グレタさんは毎週金曜日、学校の授業に出る代わりにスウェーデン議会に出向き、気候変動に対する措置をとるよう訴えるアクションを起こした。グレタさんの活動はやがて国際的な規模へ発展し、環境デモ「フライデー・フォー・フューチャー(未来のための金曜日)」が誕生した。2019年12月、グレタさんは米タイム誌の選ぶ今年、最も話題を呼んだ人、「パーソン・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。タイム誌の編集長はグレタさんは92年の同誌の歴史の中でこのタイトルを獲得した最年少者だとコメントした。

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