25日、政府は総理官邸で新型コロナウイルス対策本部の会合を開催し、今後の感染拡大への対応について協議を行い、基本的な方針を決定した。
基本方針での現状分析では、国内の複数の地域で感染経路が不明な患者が存在し、それが散発的に発生していること、また、一部地域では小規模な集団感染が確認されていることなどが指摘された。その上で、感染経路に関しては空気感染ではないものの、一定の閉鎖空間などではリスクが高いこと、重症度は高齢者や基礎疾患がある人ほど重症化のおそれがあることなどが強調された。
感染拡大の防止として、国民や企業に対し、風邪の症状がみられた場合には外出を自粛するなど協力を強く呼びかけている。イベントなどの開催について、開催の必要性について検討を行なうなどを求めている。さらに、通学に関して、学校が適切に実施するよう都道府県から要請することとしている。
こうした対応を行ないつつ、今後、患者数が大幅に増えた地域は発生した場合、重症化した患者向けの医療体制を確保するため、症状が軽い人に関しては自宅療養を基本とすることなどが示された。
国内の新型コロナウイルスの感染に関して、25日、名古屋市は市内に住む女性2人(70代)と40代女性の日本人計3人が新型コロナウイルスに新たに感染したことを明らかにした。3人には感染者との接触の可能性があり、市が健康観察の対象としていた。愛知県内での感染確認は20人目となった。
また、サッカーのJリーグは、新型コロナウイルスの感染が拡大していることから、3月15日まで、予定されているJ1からJ3までのリーグ戦などすべての公式戦の延期を決定している。
日本政府 新型コロナウイルスへの対応で基本方針を決定
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中国の新型コロナウイルス
中国当局は12月末、武漢市で原因不明の肺炎が発生したと発表した。最初の患者たちは海鮮市場に出入りしていた。
専門家らは、暫定的に新型コロナウイルス2019-nCoVが疾患の原因と判断した。
最新情報によると、中国の国家衛生健康委員会は25日、新型コロナウイルスによる肺炎で新たに71人が死亡し、死者数が2663人に達したと発表した。新たな感染者は508人にとどまり、中国全土の感染者数は7万7658人となった。完治して退院した人の数は2600人増えた。