もう数日後に迫る3月は、フィギュア選手には正念場。ジュニア、シニアの世界選手権がそれぞれ初旬にエストニアで、月末にカナダで行われるはずだからだ。これらの大会は現段階では中止は宣言されていない。
だからといってフィギュア選手もファンたちもこんなにも世界中に拡大してしまったウイルス感染から安全圏にいるというわけではない。たとえば、男子シングルの伊マッテオ・リッツォ(21)、ダニエル・グラスル(17)、女子シングルのアレッシア・トルナギ(16)の3人は新型コロナウイルスの感染者数では今や世界3位のイタリアでトレーニング中だからだ。
26日、国際スケート連盟はカナダの世界選手権の出場者名簿を公表した。ところが男子シングルの参加者に中国の閻 涵(23)の名前はなかった。閻 涵は2月初めにソウルで開催された四大陸選手権に出場。10位に終わった試合から本国に帰国した閻 を待っていたのは新型コロナウイルスによる検疫だった。
2週間の検疫期間は終了したが、中国スケート連盟は依然として閻 涵のトレーニング復帰を許可しなかった。それからしばらくして閻 涵がカナダの世界選手権の出場者リストから漏れていることが明らかになった。この状況がどういう理由で出来上がったのかは、はっきりしない。
その代わりに中国代表の「ナンバーワン」で今回、表彰台を狙うチャンスがある男子シングルの金 博洋(23)は出場する。金選手に対しては中国スケート連盟も用心に用心を重ねることはなかった。金 博洋は世界選手権優勝者のペアの隋 文静(24)/韓 聰(27)組と共にすでにカナダ入りしている。
当然、大勢のフィギュアファンがすでにカナダ行きの航空チケットも観戦チケットも購入している。この状況で国際スケート連盟はどういう決定をとるのだろうか? ファンたち全員の入場を許可するのか、それとも中国人だけをお断りにするのか。または万一の事態を想定して、選手権自体を年末に延期するのか。現段階では何も明らかにされていないものの、開催地であるカナダでは感染者数は着実に増えており、すでに12人に達している。
3月16日の世界選手権までにどんな状況が出来上がっているのかはまったく不透明だ。
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