この展示会を機に、日露の郵便協力をより強化し、両国のEコマースを促進させていきたい旨の発言があった。
このフェアは、日露間の郵便分野における協力の一環として開催されたものだ。
2016年12月、総務省とロシア連邦通信マスコミ省は、情報通信技術および郵便分野における日露の協力について覚書を交わしており、それ以来、様々な形でアイデアが実現している。
2018年5月には、ロシア各地の郵便局において日本商品の販売がスタート。2019年11月には、ロシア郵便のプラットフォームを通じた日本商品のオンラインショップがオープンし、ロシア女性を中心に人気を集めている。
この流れの中でロシア側も、ロシア商品の日本市場への参入チャンスを模索しており、今回のフェアは、日本における将来的なロシア商品販売のプロモーション、マーケティングを目的として行なわれた。
フェアにはロシア企業20社が参加。TENTORIUM社のブースでは、蜂蜜由来の化粧品や食品を展示し、特に人気があったのはハンドクリームだった。蜂蜜はロシア人のソウルフードといってもよく、そのまま食べるだけでなく、生活のあらゆるシーンに登場する。
MADAM-T社のブースでは、カジュアルからフォーマルまで、幅広い洋服を展示。華やかなワンピースを顔にあてて写真撮影する人もいた。モスクワなど大都市圏でも人気のある極東の缶詰ブランド、DOBROFLOT社は、美味しさを閉じ込めたサバ缶やイワシ缶を紹介した。そのほか、白樺でできた積み木セットや、ロシアの定番子ども服「コンビネゾン」、様々なデザインがありプレゼントにも最適なロシアの伝統菓子プリャーニク(ジンジャーブレッド)など、ロシアらしい商品が一挙に紹介された。
フェアはあくまでも展示会で即売会ではなかったため、会場に掲示した2次元バーコードから、購入を試みる人もいた。中には、有望な商品を見つけるべくビジネス目的で訪れた人もおり、この展示会が将来的には、ロシア商品の日本への輸出につながるかもしれない。