「気休めの薬」
グランプリファイナル2017で2位、平昌オリンピックにも出場したマリア・ソツコワはISUがこの変更を検討していると聞いても驚かない。「このテーマは今、スポーツ界で活発に議論されています。私自身はルールを何らからの形で変えてほしいと思っています。なぜなら私自身、若干19歳ですでに年長のフィギュアスケート選手というカテゴリーに入れられる羽目になっているからです。素晴らしい滑りをして、私がいつも肩を並べてきた選手たちが、ほぼ技術点だけの要因で敗北し、キャリアを終えていくのを見るのは悲しいものがあります。
理想的ではないシステム
スプートニクはまた、ISUのメンバーにも直接説明を求めた。ISU副会長のアレクサンドル・ラケルニクは、提案はたしかに存在するが、だからといって、その提案が採択されたということではないと語った。「ペアとシングルについて、変更の提案がISU技術委員会から行われました。技術委員会はこの問題をすでに数年にわたって議論しています。しかし、変更を承認できるのはISU評議会のみであり、評議会のメンバーが6月にそれを承認するかどうかは分かりません。最大の変更点は確かに構成点のジャッジにあり、フリーで構成点が60となることで決定的な役割を担い、テクニカルは40に留まるというものです。現在のシステムは、たしかに理想的なものではないかもしれません。ですからISUは現状の改善に向けて、やるべきことが多くあります。」
マリア・ソツコワは、もし変更が承認されたとしても、変更が導入されるのは2022年に北京で開催される冬季オリンピックの後になると考えている。「今、この大きな大会の前にルールの抜本的変更に踏み切れる人はいません。選手が落ち着いて調整に取り組み、新しいルールに沿って練習できるようにするためには、絶対に移行期間が必要です。移行期間は技術専門家にも必要です。かつて6.0点満点方式が廃止され、エレメンツごとに点数が付き、加点や減点が導入されたとき、誰もが新しい方式に慣れるためのプロセスを踏んできました。1日にして変更されたわけではなく、何年もかけて確立されてきたのです。」