同紙によると、欧州および米国の需要減を受けて、サウジアラビアは新たな買い手を見つけるのに苦戦しているという。買い手は既に貯蔵施設不足という問題を抱えており、これ以上の購入は難しい状態だ。同紙は「サウジアラビアの値下げは、特に欧州諸国におけるロシアシェアをダイレクトに狙ったものである」と指摘している。しかし、ロシアは既に欧州向け供給を、需要が徐々に回復しつつある中国に向けている。
同紙によると、新型コロナウイルス感染拡大を受けてインドでもサウジアラビア産原油需要が落ちている。同紙が参考として挙げた資料によると、サウジアラビアの石油会社は欧州市場で「競争力を維持」するために来月にさらに値下げに踏み切るという。
また同紙は、アラブ首長国連邦産原油の需要も落ちていると報じた。
原油価格はロシアとサウジアラビアが3月末に期限切れとなる減産合意を継続できなかったことを背景に急激に下落した。両国ともに4月に増産を予定している。