新型コロナウイルス

パンデミックに備えなかった米政府 医療用品の連邦備蓄はすでに枯渇

新型コロナウイルスが世界的なパンデミックにつながるかもしれないという警告が1月初旬にもたらされたにもかかわらず、米トランプ政権は、連邦政府の医療用品の備蓄を強化できる約2ヶ月間の時間を無駄にしてしまった。ジャパンタイムズが報じた。
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AP通信によると、米連邦政府は第一線の医療従事者が必要とするN95マスク、人工呼吸器の大量発注を3月中旬まで行わなかった。その頃までにいくつかの州は連邦政府の備蓄品からの供給を要求していた。ところが受け取ったのは壊れた人工呼吸器と古いマスク。そしてその連邦の備蓄も枯渇してきているという。オバマ政権時代の保険福祉長官、キャスリーン・セベリウス氏は「我々は2ヶ月間を無駄にした」と述べている。

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さらに、米国の新型コロナウイルス対策の中心的役割を担うトランプ大統領の娘婿、ジャレット・クシュナー氏は2日、ホワイトハウスのブリーフィングで「連邦の備蓄は、我々のものだ。各州のものではない」と発言した。トランプ大統領も、州と地方自治体にマスクと呼吸器を独自に購入するよう促している。

緊急事態への備えと対応に関する専門家らは、トランプ政権のこうした発言に嫌悪感を示しており、連邦政府は医療用品を最も必要とされる所に常に配布できるように主導権を握らなければならないと指摘している。

さらにセベリウス氏は「州には連邦政府のような購買力はない。連邦政府のように赤字を出す能力もない。州には連邦政府の後方支援がない」と述べている。


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