日本時間の16日6:30時点でキエフの大気汚染指数は196、キエフの一部の地区では343に達している。14時の段階では、キエフの指数は169にまで低下した。通常時では、この街の指数は150を超えないという。
一方、このサイトでキエフの次に大気汚染度がひどいのは、中国の杭州市。3位も同じく中国の重慶市。大阪は31位(大気汚染指数は70)、神戸は32位(同68)、名古屋は47位(同59)。
ウクライナのオンライン紙「ストラナ.ウア」によると、キエフの大気汚染の直接の原因は、チェルノブイリ原発の立入禁止区域の森林火災。火災は一旦鎮火したものの、砂嵐によって16日に再び発生した。スモッグは立ち入り禁止区域から風に乗ってキエフに運ばれた。
キエフ当局は、住民に窓を開けず、外出せず、液体を多めに飲み、室内を加湿するよう呼びかけた。住民らは強い焦げ臭や煙で黒く汚れるなどの苦情を訴えている。
チェルノブイリの森林火災
先に、チェルノブイリ原発禁止区域で森林火災が発生し、約2週間にわたって消火活動が続けられ、作業は難航していたが、14日に降った雨により、森林火災の延焼が食い止められたと報じられた。火の手はプリピャチ川の左岸に燃え広がり、原発と放射性廃棄物の貯蔵施設に迫った。この火災で原発近くの多くの旧村落が燃え、『赤い森』(原発から10キロ以内の汚染された森)が失われた。非公式の見解では、火災の原因は数カ所で放たれた放火。なお、火災は砂嵐によって16日に再び発生した。