日本のチェブラーシカ・プロジェクト LLP、ロシア側から要請があれば「チェブラーシカ」の権利について話し合う用意がある

ロシアのアニメキャラクター「チェブラーシカ」に関する独占的ライセンスを保有する日本のチェブラーシカ・プロジェクト LLPは、ロシアのアニメ制作会社「ソユーズ・ムリトフィルム」から契約条件改善の要求を断続的に受けているとし、正式な要請があればいつでも話し合いを再開する用意があると発表した。
この記事をSputnikで読む

チェブラーシカ・プロジェクトLLPの執行役は「弊社がソユーズから契約条件が不満であるとしてその改善の要求を断続的に受けていることは事実です。弊社は、そのたびにソユーズの歴代の所長との間で将来の契約条件の改定に向けた話し合いを友好的に行ってきました。弊社は、ソユーズとの契約関係を友好的で双方にとってさらに実りの大きなものすることを希望していますし、現在もソユーズから正式の要請があれば弊社としてはいつでも話し合いを再開する用意があります」と発表した。

チェブラーシカ、撮影前に「取り除かれた」体のある部分とは? アニメーション・スタジオの編集長が語る
執行役はまた「弊社(チェブラーシカ・プロジェクト有限責任事業組合)は、チェブラーシカの再映画化と商品化に関する事業を行うにあたり、原作者であるウスペンスキー氏と旧ソ連時代のアニメ映画の著作権者の両方から独占的ライセンスを受けています」と述べた。

また同氏は「2005年以前には、ソ連崩壊による混乱から旧ソ連時代のアニメ映画の著作権の所在は混迷しており、各国で訴訟が提起され米国ではソユーズ・ムリトフィルムはアニメ作品の著作権を有していないとする判決が確定するなど複雑な状況でした。テレビ東京ブロードバンド株式会社(現株式会社テレビ東京コミュニケーションズ)は、米国判決で勝訴した米国法人から旧ソ連時代のアニメ映画の著作権を獲得するほか、2005年、ソユーズ・ムリトフィルムとの間にも再映画化と商品化に関する独占的ライセンス契約を締結することにより、一連の法的紛争を解決しておりますし、また、これらの契約は弊社にすべて適法に承継されています。ソユーズ・ムリトフィルムとの独占的ライセンス契約は、2015年に更新され、現在も有効に弊社との間に存続しています。」と強調した。

先週、日本のアニメーターは、チェブラーシカのフルCG新作短編アニメの第1弾を公開した。その後、「ソユーズ・ムリトフィルム」のユリアナ・スラシェワ理事長は、「チェブラーシカ」の使用権に関する日本との契約を見直す予定であることを明らかにし、16年前に結ばれた契約はすでに効力を失っているとの考えを表した。

コメント