フランス 原子力潜水艦「シュフラン」の海上公試を開始

フランスのバラクーダ型原子力潜水艦「シュフラン」が海上公試を行うべく北西部シェルブール港から出港した。仏フローレンス・パルリ国防相がツイッターで発表した。
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​「シュフラン」が外洋に出るのは初めて。この海上公試で、造船所外での初の潜航を行った。

次回の大西洋での海上公試では水中での操縦性がチェックされる。第二段階のテストは地中海も含めて行われ、兵器システムの試験が開始される。

「シュフラン」の海上公試は3月に予定されていたものの、新型コロナウイルスの蔓延で造船所に隔離体制が導入されたため、1ヶ月延期されていた。


次世代型のバラクーダ型原子力潜水艦

仏ニュースサイト「海と海軍」によると、「シュフラン級」は、バラクーダ型原子力潜水艦の1番艦。同プロジェクトの開発は1998年に準備が着手され、2002年から設計が開始された。ジャック・シラク仏大統領の就任2期目の最後の年、2006年にフランス政府は同型潜水艦との最初の契約を結んだ。

「シュフラン」の建造は2007年12月に始まり、ニコラ・サルコジ元大統領、フランソワ・オランド前大統領、エマニュエル・マクロン現大統領と3者の政権を通じて続けられた。2010年に予定されていた出港は、経済危機や予算の問題で延期が繰り返されていた。またこの延期の原因として、政府からの発注量が少なさから建造に必要な専門職員が不足する事態に陥っていたことも挙げられる。

仏ニュースサイト「海峡プレス」によると、「シュフラン」の総工費は推定90億ユーロ(約1兆430億円)。バラクーダ型原子力潜水艦は、1976〜1993年に建造ですでに時代遅れとなったリュビ型原子力潜水艦と入れ替える目的で建造された。

「シュフラン」が海上公試に合格した場合、仏海軍への配備は来年2021年。シュフラン級の残りの5隻は、2030年までに配備が予定されている。シュフラン級は533ミリメートル魚雷と巡航ミサイルを搭載し、さらに最大12人の特殊部隊員を収容できる特殊モジュールが設置できる。

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