グレタ・トゥーンベリさんのような精神疾患
この間、テレグラムチャンネルで匿名の障害児専門医が、サーシャ・プルシェンコ君はアスペルガー症候群であるとの投稿を行った。医師によれば、この疾患は対人関係で深刻な問題を引き起こし、また、興味と課題が限定的でパターン化されることが特徴であるという。環境保護活動家のグレタ・トゥーンベリさんが幼少期にこうした診断を下されており、彼女の母親がこの疾患について本の中で語っている。
このニュースはすぐにロシアメディアの中で広まったが、プルシェンコ氏とルドコフスカヤ氏はすぐに批判を行い、メディアの提訴も辞さない構えを示した。
プルシェンコ氏の最大のライバルであるアレクセイ・ヤグディン氏や、同じくフィギュアスケーターのマキシム・トランコフ氏とタチアナ・ナフカ氏、エレーナ・ラジオノワ氏といった面々もサーシャ君の擁護にまわった。
両親は楽しんでいる。しかし、息子を見るのはつらい
こうした状況に対し、様々なスポーツ選手やアーティストらが発言を行った。インスタグラムでの放送を通じてサッカーロシア代表元キャプテンのアンドレイ・アルシャヴィン氏は、両親のたくさんの願いを背負ったサーシャ君を気の毒だと明かした。プルシェンコ氏とルドコフスカヤ氏はうまく振舞っているがサーシャ君を見るのはつらいという。「彼は、指示通り本当にすべて行わなければならないような、そんな表情をしていました。笑顔を見せているのは父親と母親だけです」。
この非難に対しある回答が発信された。7歳のサーシャ・プルシェンコ君のSNSに動画が投稿され、その中で彼はアルシャヴィン氏に、「アンドレイ・セルゲイビッチ・アルシャヴィンさん、なぜあなたは私のことを悪く言うのですか」と問いかけている。インスタグラムの動画でサーシャ君は、「誰も僕に強制などしていないよ。どうしてあなたは僕がいつも笑顔でいなければならないというの。それは正しくないよ。僕がピエロとでもいうの。あなたとサッカーをしたら、すぐに打ち負かせてみせるよ。なぜならあなたは下手くそなんだもん。あなたを打ち負かせるにはタックル1回で十分だよ。こんな風にタックルしてボールを奪って、ゴールにシュートを決めてみせるよ」と語っている。
かつてスキャンダルとなったサーシャ君への厳しい教育
しかし、この話は大きな反響を呼ぶことなった。英紙「デイリー・メール」が、「5歳の神童をもつ億万長者の母親が告白、世界最高のフィギュアスケーターにするためにベルトで子を打ち、暗闇に閉じ込める」という見出しをたてた記事を発表した。
サーシャ君はプルシェンコ氏とルドコフスカヤ氏の2人の間に生まれた公の存在といえる。彼は2013年に生まれるとすぐに有名人となった。サーシャ君は自身のインスタグラムにはまだ6ヶ月の時から登場している。彼のプロフィールは、ロシア人歌手数名をプロデュースしている母親が管理している。アカウントにはスポンサーの他に彼の職業はフィギュアスケーターであると記載がされている。投稿はほぼ毎日行われ、フォロワーは35万5000人にのぼる。この数はアレクサンドラ・トゥルソワ選手とアンナ・シェルバコワ選手、アリョーナ・コストルナヤ選手らの合計よりやや少ないというくらいだ。ルドコフスカヤ氏によれば、サーシャ君は年間1200万ルーブル(約1800万円)を稼ぎ出している。玩具や歯磨きメーカーとの契約以外にサーシャ君はアイスショーにも出演している。3歳の頃から彼は父親の興行に出演し、時には両親とともに海外ツアーにも同行している。