フィギュア特集

「話を聞いて唖然としました」メドベージェワの日本での状況にフィギュアのソツコワ、露フィギュアスケート連盟会長がコメント

フィギュアスケートのロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手といえば自身も認める大の日本好き。その彼女が日本で突然、「ペルソナ・ノン・グラータ」(好ましからぬ人物)となってしまった。日本のフィギュアファンを怒らせたのはある事実。コロナウイルスのパンデミックのために非常事態宣言の出ている日本で、居住者らは外出自粛をかこっているにも拘らず、メドベージェワはひとりトレーニングをしていたらしいということだった。
この記事をSputnikで読む

4月初め、メドベージェワはカナダから日本入りしていた。それは6月に開催のアイスショー「「美少女戦士セーラームーン Prism On Ice」に参加することになっていたからだ。6月までまだ間があるにもかかわらず早期に日本に渡った理由は、コロナウイルスの感染拡大でこの2つの国が無期限で国境を封鎖する恐れがあったからだった。ところがその後、ショーは開催を延期。それでもメドベージェワは日本に残った。

メドベージェワのインスタグラムを見ると、満開の桜の下で踊るビデオが掲載されている。大好きな日本にいる時間を満喫しているのがわかる。

ところが…。予期せず、あるツィートがウイルスとなり、これが発端となってメドベージェワが外出自粛を守らず、トレーニングを続けているという噂が飛び始め、それがまた次々に別の噂を呼んでしまった。

​スプートニクにはこの情報を裏付ける具体的な証拠は何も見つけられなかった。一方でメドベージェワ自身は未だに練習したとの情報を否定していない。

スプートニクは状況をはっきりさせようとメドベージェワ本人に確認を試みたが、メドベージェワとは連絡がとれなかった。仕方なくメドベージェワの母親のジャンナさんに連絡をとると、「(コメントを)避けるようにとのアドバイスを受けていますので、そのようにしております」というフレーズに状況説明はとどまった。

同じロシア人フィギュア選手のマリア・ソツコワの方がスプートニクからの取材にはオープンだった。メドベージェワとは平昌五輪で同じ代表団で出場して、知り合いであるソツコワは、メドベージェワが批判の矛先になってしまったことを非常に残念がっていた。

メドベージェワの国外退去を望む日本人は一部=露連盟名誉会長
ただソツコワにも解せないことがある。それはメドベージェワがなぜ、パンデミックの真っただ中にどうしても日本に行こうと思ったかということだ。

「この話(日本入り)を聞いて、唖然としました。だって彼女が渡った時期はもう、すべて閉鎖されて、観客を動員するショーなんて無理なことははっきりしていたからです。なんで組織側は彼女の日本入りを止めなかったんだろうとそのことばかり考えました。答えは見つけられませんでした。だから、きっとショーの組織側はメドベージェワが日本入りしてもどうできるのか、わかっているのだろうと思ったのです。今、彼女がいるのはカナダでさえないんですよ。カナダなら割合長い間暮らしたし、もう慣れているでしょう。でも検疫中で他の国に滞在していて出国の可能性もないなんて。本当に彼女が気の毒だと思います。」

スプートニクはロシア・フィギュアスケート連盟のアレクサンドル・ゴルシコフ会長に取材し、状況についての見解を尋ねてみた。

ゴルシコフ会長から得られた回答は「日本でエフゲニア・メドベージェワに実際に何があったのかについて、本当のことを話せるのは本人しかいません」というものだった。

メドベージェワが沈黙を守るのをよし、としている間に今度は彼女のファンたちが行動にでてしまった。ロシアのスポーツ紙「スポルトエクスプレス」電子版には、メドベージェワのファンがChange.orgのページに 、メドベージェワが日本で外出自粛に違反したという批判は根拠なしとして彼女を非難しないよう要請する嘆願書を掲載したのだ。


このほかのフィギュアスケートに関するニュース、写真、インタビュー等はスプートニクの特設ページをご覧ください。

コメント