2019年に英国のダイバー、ヴァーノン・アンスワース氏は、マスク氏を相手取った名誉棄損の裁判で勝訴した。マスク氏がアンスワース氏を「小児性愛者」を呼ばわりしたことから、アンスワース氏が裁判を起こしていた。この判決からマスク氏はアンスワース氏に7万5000ドル(約800万円)を支払わなくてはならなくなったが、マスク氏の弁護人は、彼の資産の多くは株であるため支払いのための資産が足りていないことを明らかにした。
マスク氏はテスラ社の株の20%を所有し、現在、その価値は約280億ドル(約3兆円)となる。しかし、マスク氏は、企業の経営権を失うことから株を売却することができない。
テスラ社の株価が一定レベルより下落した場合、銀行が早期に負債の返済を要求する可能性があり、そのことがさらに株価の下落を引き起こすことになる。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、2020年のはじめからテスラ社の株価は96%成長しており、現在、このシナリオには現実性がないと指摘する。
5月にマスク氏は自身の不動産の売却と資産の処分をはじめたことを明らかにした。