これまで木星探査機「ジュノー」が撮影した画像から、大赤斑の中にある暗い領域が時間と共に現れたり消えたり、形を変えていることがわかっていた。
そこで、カリフォルニア大学バークレー校の天文学者、マイケル・ウォン氏が率いる研究チームは、この大赤斑の暗い領域について知るべく、ハッブル宇宙望遠鏡、ハワイのジェミニ望遠鏡、ジュノー探査機の熱赤外線、紫外線画像を解析した。
その結果、大赤斑の暗い領域とは、「ジャック・オー・ランタン」のように高層の雲に空いた穴から見える下の層であることが明らかになった。またこの穴から、木星内部の熱は赤外線の形で放出されているという。
米国立科学財団の天文学プログラム・ディレクター、マーティン・スティル氏は、今回の発見について「宇宙および地上にある施設を利用することで、画期的な天文学の発見が可能になることを改めて証明するもの」と高く評価している。
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