アップル社、米当局に完全なデータアクセス権 与えず

米アップル社はニュースリリースを配信し、同社端末から米当局に恒常的なデータ提供を行うことを拒否したと伝えた。一方で個別の調査単位で協力する姿勢を表明した。
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米技術系サイト「ザ・ヴァージ」The Vergeによると、同社は「善良な人々のためだけに抜け穴を残すことはできない。米国民はデータ暗号化の質低下と、優良な犯罪解決の間で選択を迫られてはいけない」と述べている。

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アップル社は、フロリダ州ペンサコーラ海軍基地での銃撃事件で、事件の数時間後に同社が入手したデータをすべて引き渡したことで連邦捜査局(FBI)と協力を開始したこと、またその他数千件の調査にも参加していることを明らかにした。

同社によると、ユーザーはアップル社のデータ保護に期待しており、そのために一番有効な方法は、世界中で販売されているすべての端末で高品質の暗号化を適用することだという。

これより前、米国のウィリアム・バー司法長官は同日のブリーフィングで、アップル社が司法当局に対して犯罪者のスマートフォンにアクセス権を与えないのは危険であり、容認できないと指摘。同長官は、アップル社が協力しなかったため、FBI専門家はサウジアラビアの軍訓練生、ムハンマド・アルシャムラニのスマホ2台を自力でロック解除しなければならなかったと述べた。ムハンマド・アルシャムラニ銃撃犯は昨年12月、ペンサコーラ米海軍基地内で3人を殺害した。

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