NATO加盟国、米国にオープンスカイ条約から脱退しないよう呼びかける

米国がオープンスカイ条約(領空開放)から脱退する意向を表明した中、NATO(北大西洋条約機構)の大使たちは緊急会議を開いた。NATO加盟国は米国に対して条約から脱退しないよう呼びかけた。アテネの通信社АМНА(Athens-Macedonian News Agency)が外交筋を引用して報じた。
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トランプ米大統領は21日、オープンスカイ条約から脱退する意向を表明した。その理由としてロシアの違反を挙げている。

NATOのストルテンベルク事務総長はツイッターにメッセージを投稿し、「NATO加盟国は本日、オープンスカイ条約について話し合うために集まった。我われは軍備、軍縮および不拡散に対する現行の国際的管理を維持するという断固たる意向を表明する」と伝えた。

​フランス外務省が発表した10か国(フランス、ドイツ、ベルギー、スペイン、オランダ、フィンランド、イタリア、ルクセンブルグ、チェコ、スウェーデン)によって署名された文書には、形成された状況に対する米国の懸念には同調するとしているものの、条約からの脱退に関する米国の声明を「残念」に思っていると記されている。

また文書では、ロシアとの対話を継続する意向についても述べられているほか、ロシアに対してカリーニングラード上空の飛行制限を解除するよう求めたと記されている。

「オープンスカイ」とは

1992年に締結され、冷戦後の欧州における信頼強化の一つの措置となった。発効は2002年から。これにより加盟国は空軍に関する情報を公然と収集することが可能となった。条約加盟国は34か国。

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