米動画配信HBO Maxは「風と共に去りぬ」を削除  ジョージ・フロイドさん死亡と人種テーマ

米ワーナーメディアの動画配信サービス「HBO Max」は、米ミネアポリス市のアフリカ系アメリカ人ジョージ・フロイドさん死亡事件を発端に全米で大規模デモが起きていることを受け、人種テーマを理由として「風と共に去りぬ」を削除することを決定した。ウォール・ストリート・ジャーナルが伝えている。
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「私、何か逸してしまいました?」 外界から切り離され、森に75日間隠遁の米国人 突如、コロナのパンデミック世界に突入
同紙によると「風と共に去りぬ」は長い間、奴隷制度を正当化し美化していると批判されてきた。同映画は配信に復活する可能性もあるが、その際は「矛盾するテーマを含む」という注意書きがつくことになるという。

同映画はアメリカ南北戦争を中心に、美しいスカーレット・オハラが生き延び、生活を立て直すだけでなく、真の愛を見つけようとする。「風と共に去りぬ」は初の長編カラー作品でアカデミー賞の8部門を受賞。主演を務めたビビアン・リーとクラーク・ゲーブルはこれで多くのファンを獲得した。

全米で抗議デモ ミネアポリスの黒人男性死亡事件

米ミネソタ州ミネアポリスで5月25日、アフリカ系米国人のジョージ・フロイドさんが偽造紙幣を使用した疑いで拘束された。手錠をかけられたフロイドさんが、白人警察官らによって道路に押さえつけられる様子をとらえた動画がインターネットに投稿されて以来、ミネソタ州をはじめとする米国のいくつかの州で先週、大規模な抗議活動と暴動が始まった。

現場に駆けつけた警察官の1人はフロイドさんの首を膝で押さえつけ、息ができないというフロイドさんの懇願を無視。フロイドさんは運ばれた市内の病院でまもなく死亡した

翌26日には現場の警官4人全員が免職され、うち1人は過失致死罪で身柄を拘束された。

米連邦政府と地方当局は、早急のデモ隊鎮圧と警察支援のため州兵を派遣。米全土40以上の都市で外出禁止令が発令された。

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