アマゾンは「われわれはアマゾンの顔認識技術を警察が利用することについて1年間のモラトリアムを発動する」との声明を表した。
1年間利用停止となるのはアマゾンの顔認識技術Rekognition。
なおアマゾンは、行方不明の子どもの捜索や、人身売買の撲滅に取り組んでいる団体による利用は認めると強調している。
アマゾンは「われわれは政府が顔認識技術の倫理的な利用を管理するより厳格な規則を導入することを支持しており、最近、議会はこの問題に取り組む準備ができているようだ。1年間のモラトリアムが、しかるべき規則を導入するのに十分な時間を議会に与えることに期待しており、必要があれば協力する用意がある」と発表した。
米国では先月25日から黒人男性のジョージ・フロイドさんが殺害された事件を発端とした抗議デモが行われている。
全米で抗議デモ ミネアポリスの黒人男性死亡事件
米ミネソタ州ミネアポリスで5月25日、アフリカ系米国人のジョージ・フロイドさんが偽造紙幣を使用した疑いで拘束された。手錠をかけられたフロイドさんが、白人警察官らによって道路に押さえつけられる様子をとらえた動画がインターネットに投稿されて以来、ミネソタ州をはじめとする米国のいくつかの州で先週、大規模な抗議活動と暴動が始まった。
現場に駆けつけた警察官の1人はフロイドさんの首を膝で押さえつけ、息ができないというフロイドさんの懇願を無視。フロイドさんは運ばれた市内の病院でまもなく死亡した。
翌26日には現場の警官4人全員が免職され、うち1人は過失致死罪で身柄を拘束された。
米連邦政府と地方当局は、早急のデモ隊鎮圧と警察支援のため州兵を派遣。米全土40以上の都市で外出禁止令が発令された。