ブラジル保健省の情報によると、回復者は46万3474人、さらに44万5395人が医師の観察下にある。現時点で死者の総数は4万6510人、致死率は4.9%。
サンパウロ大学教授で、ワクチン学・感染症基礎研究を専門とするエルダー・ナカヤ氏はスプートニク通信の取材に応じ次のように答えている:「ブラジルでなぜこれほどCOVID-19症例が多いかには、いくつか理由がある。まず国が大きいということ。次に、ブラジルは南アメリカの拠点、最重要国であり、欧米から感染が多く持ち込まれたというのが最も説明のしやすい感染拡大シナリオだ。これにより感染者数が大幅に増加した。」
ナカヤ教授は、政治的側面もあると指摘する。ブラジル大統領はこの感染症の深刻さを信じていない。ジャイール・ボルソナーロ大統領はコロナ感染防止策として各地で貿易やサービスが制限されている状況をあからさまに批判している。3月には「どんなコロナであろうと自分を曲げることはできない」と発言し、WHOがパンデミックと位置付けたことに対し、新型コロナ感染症を「軽いインフルエンザ」と称した。
同教授によると、隔離や行動自粛は現時点で最良の感染防止策であり、「ブラジルでは局所的な感染拡大は3月から続いており、現在では小規模都市にも広がっている」と指摘。「他国と同じく、感染拡大は大都市から始まり、その後ウイルスは移動を始める。ブラジルは現在、南アフリカにおける感染拡大中心地となっている」と結んだ。
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