バラビコ氏の弁護士によると、検察は容疑者に対し起訴手続きを開始した。弁護士は容疑の内容を明らかにしていない。バラビコ氏は容疑を否認しており、裁判で争う姿勢を見せているという。
バラビコ氏は2020年の大統領選に立候補するまで民間銀行「ベルガスプロムバンク」(露ガスプロム社の完全子会社)の総裁職を20年にわたり務めてきた。検察は6月11日、銀行に対して強制捜査を行い、翌日には同社の幹部や社員らおよそ15名を逮捕した。検察側はマネーロンダリングと脱税の容疑で捜査を進めている。
18日には元総裁のバラビコ氏に加え、妻と息子も逮捕された。息子のエドアルド・バラビコ氏は父の選挙活動で中心的役割を担っている。
検察はベラルーシ・メディアの取材に対し、横領と脱税を部下に命令した容疑に加え、証言者への脅迫や証拠隠滅の容疑で逮捕したと説明していた。
ベラルーシでは同じく大統領選に立候補していたユーチューバーのセルゲイ・チハノフスキー氏が逮捕されていた。チハノフスキー氏の容疑について検察は明らかにしていない。チハノフスキー氏はユーチューブチャンネル「生きるための国」を主宰している。自らの逮捕を受けて、妻のスベトラーナ・チハノフスカヤさん(無所属)が大統領選に出馬を決めている。
ベラルーシ大統領選は8月9日に予定されている。大統領選には現職のルカシェンコ大統領のほか、10人の候補者が立候補している。
関連ニュース