年輪は語る 異常な気候変動はもう始まっていた

過去600年間の年輪を調査した研究者らが、気候の異常な変化はすでに20世紀半ばに始まっていたという説を唱えている。研究結果は「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に掲載された。
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年輪には様々な時代の地球の気候の変化が映し出され、記録されている。今回、分析に使われたのはアルゼンチン、チリ、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビアの広範囲、ブラジルの南部、ペルーから集められた286本。

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研究者らは当初、樹木が生息する土壌の湿度が過去6世紀でどう変化したかを明らかにする目的で南米の干ばつアトラスの制作に取り組んでいた。

その結果、大規模な干ばつは1960年代頃から10年毎に定期的に発生しはじめ、気候が温暖化の方向に変化し始めていたことがわかった。

これはこの地域での人間の活動が活発化したことと関係しているものの、研究者らは人間の活動は温暖化を招いた唯一の原因ではなく、主たる要因は自然界の変化であり、それが人為的な地球温暖化を背景に一層進んでしまったという説を唱えている。

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