宿題をしなかった女子生徒が少年院に 米国

米ミシガン州の住民は、保護観察期間中に宿題をすまさなかったため少年院に送られた女子生徒(15)の釈放を求めている。地元紙デトロイド・メトロ・タイムズが伝えている。
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この女子生徒の身の上に起きた出来事を最初に報じたのは、独立系調査ジャーナリスト組織「ProPublica Illinois」。グレースさん(名字は報じられておらず、アフリカ系米国人であることが分かっている)は2019年、暴行と窃盗で有罪になりその後は保護観察処分となっていた。ところが裁判官は5月中旬、グレースさんが宿題を済ませなかったことを保護観察期間中の遵守事項の違反と判断し、彼女を少年院に移送した。

グレースさんは注意欠陥・多動性障害(ADHD)を患っており、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で学校の授業をオンライン形式で受けなければならないことは彼女にとって特に難しいことだったという。

オークランド郡(ミシガン州)のデビッド・コールター郡知事は、グレースさんが有罪判決を受けた件で裁判官と話をしたという。同郡知事は「この件は、進行中の出来事か控訴の問題として再検討が必要だと思う」と発表した。

ミシガン州の下院議員も見直しを求めている。アンディ・レヴィン下院議員は、裁判所関係者による「重大な手落ち」を指摘し、特にアフリカ系米国人のグレイスさんの「学習能力の低下」を考慮に入れていなかったと述べた。

​同州下院議員のブレンダ・ローレンス氏は、この判決を「不安を呼び起こす以上のもの」と形容した。同氏によると「少数民族が直面する法執行制度の不釣り合いな現実」が実現しないように検証する必要があるという。

この運動が始まる前には、グレースさんの次回の法廷審議は9月8日に予定されていた。

オークランド郡の住民はデモに参加し、グレースさんの釈放とこの件の再検討を求める請願書に署名するよう働きかけている。

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