2015年、ベガムさん(当時15歳)はロンドンから友人2人とともにシリアに渡り、ダーイシュに参加した。
そこでベガムさんはオランダ出身の戦闘員と結婚した。英内務省は2019年、シリアの難民キャンプで発見されたベガムさんの国籍を剥奪。ベガムさんには子どもが3人いたが、全員亡くなった。最初の2人の子どもはダーイシュ支配下の頃に死亡した。難民キャンプで生まれたばかりの3番目の赤ちゃんは、2019年3月に亡くなった。
2015年にダーイシュ参加の英出身女性 入国を許可される
© AP Photo / Metropolitan Police of London
英控訴院は、ベガムさんが「公正な手続きで控訴」するために、英国に入国するのが唯一の確実な方法だとしている。ベガムさんの弁護士、タスニム・アクンジー氏は控訴院の決定を歓迎している。
しかし、控訴のために英国に入国することが決定したからといって、国籍の回復が保証されているわけではない。ベガムさんの一件は、国籍剥奪が合法であると当初判断した特別法廷で審理される。
もしベガムさんが国籍を回復すれば、これが前例となり、難民化したダーイシュの元参加者らが帰国できるチャンスが持てることになる。