ユニセフとWFPが発表した報告書によると、早急に必要な対策が取られない場合、西アフリカと中部アフリカで飢餓に苦しむ児童(5歳未満)の数は1540万人に達する。
ユニセフとWFPは食糧危機、および新型コロナウイルスの影響を分析し、飢餓人口数の見通しを2020年1月に公表していたが、今回の数値は当初の予測を20パーセントも上回る数値となっている。
発表によると、アフリカでは紛争や武力衝突が続いていることから住民の移動が激しく、必要最低限の社会保障サービスへのアクセスが制限されているという。これにより、特に児童の間で飢餓状態が未曽有の水準に達している。
また、新型コロナウイルスのパンデミックにより、西アフリカと中部アフリカでは以前から脆弱だった社会保障制度がさらに危機的状況に置かれている。特にブルキナファソ、チャド、マリ、モーリタニア、ニジェール、セネガルではパンデミック以前から食糧危機が深刻となっていた。報告書によると、この6ヵ国だけで飢餓人口はパンデミック以前の状態で450万人に達していた。そしてこの数値はパンデミックの影響により、540万人にまで拡大した模様。
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