3枚の絵は2017年に欧州に渡ろうとした避難民をテーマにしたもの。避難民はいかなる代価を払ってでも地中海を漕ぎ渡ろうとしたが、その目的を遂げられたものは少なく、多くは命を落とした。
絵に表現されているのは浜辺に打ち上げられた救命胴衣とオールのみで、人影は全くない。
三連作はもともとバンクシーがベツレヘムでオープンした「ウォールド・オフ・ホテル」のために制作したものだったが、その後、計画が変わり、7月28日のオークションで売却され、収益金がベツレヘム・リハビリ・センター「BASR」のために使われることになった。
出品作品の落札価格は80万ポンドから120万ポンドの間と予想されている。
バンクシーは作品に社会問題を活発に取り上げている。今年2020年もすでに米国の人種差別への抗議行動をテーマに2枚の作品を描いたほか、ロンドンの地下鉄で車両にコロナウイルスをテーマにしたグラフィティを描くパフォーマンスを行っている。
関連ニュース