パキスタン 冒涜罪の被告、法廷で射殺

パキスタン北西ペシャワールの裁判所で、神を冒涜した罪を問われていたタヒル・アフメド・ナシム被告が法廷で射殺された。
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英紙「ガーディアン」によると、同被告は2018年から服役中。自身を予言者だと宣言したことで逮捕されていた。被告はパキスタンで迫害されている宗教団体の一員だった。

銃声を聞きつけ現場に駆け込んだ弁護士のサイード・ザヘル氏によると、被告は頭を撃たれたという。犯人はその場ですぐに取り押さえられた。

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犯人は、ナシム被告を殺害するよう命じられたと主張している。また審理中の裁判官らに対しても攻撃を行ったという。

パキスタンでは神への冒涜は重要な刑事犯罪であり、死刑判決に至ることがあると同紙は説明している。一方で、提訴は個人的な感情や仕返し目的で利用されることが多く、同国の司法制度の問題となっている。

パキスタンでは2010年、イスラム教に対して侮辱的な発言をしたとしてキリスト教の女性、アシヤ・ビビ被告に死刑判決が言い渡された。事件の発端は、隣人らが同被告がイスラム教徒でないことを理由にコップの水を飲ませなかったことから、暴言につながったとされている。同被告は訴えの内容を否定。2018年秋、パキスタン最高裁はビビ被告の死刑判決を取り消した。

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