ナワリヌイ氏が搬送されたドイツの病院付近には3台の警察車両が待機し、夜を徹して病院の警護に当たっている。警備にあたっている警官らはリアノーボスチ通信の取材に対し、「夜通し警護する」、「ナワリヌイ氏の入院と関連している」と回答した。
ロシアの野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏は20日に中毒症状で病院に搬送された。ナワリヌイ氏はシベリア西部トムスク発モスクワ行きの飛行機に搭乗していたが、同氏の体調急変に伴い西シベリアのオムスクに緊急着陸した。ナワリヌイ氏は現地の第1救急病院に搬送され、意識不明の重体と報じられていた。
その後、病院で行われた尿検査でナワリヌイ氏から毒物は検出されなかったとの発表があった。病院側は体調の急変について、血糖値の急激な低下によるものと診断している。
これに対し、ナワリヌイ氏が率いる非営利団体「反汚職基金」の広報担当者、キ ラ・ヤルミシュ氏は同氏が朝から紅茶しか飲んでいなかったことを指摘し、紅茶になんらかの毒物が混入されたとの見方を示している
こうした中、ベルリンのNGO団体「シネマ・フォー・ピース財団」がナワリヌイ氏の国外転院を提案した。親族が申し出に同意したことから、ナワリヌイ氏は現地時間で22日朝にドイツのシャリテ大学病院に搬送された。シネマ・フォー・ピース財団によれば、ナワリヌイ氏の体調に異変はなかったという。ただし、患者は依然として意識が無く、予断を許さない状態にある。
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