イタリア財務警察(Guardia di Finanza)の船が地中海で不法移民の船を確認し、南部クロトーネの港まで曳航していたところ、移民船で火災が発生し、火の手は間もなく燃料に引火して爆発した。移民船には30人近くが搭乗していた模様。
移民らはパニックを起こし、次々と海に飛び込んだと見られる。爆発は港近くで発生したことから、湾岸警備隊の船が速やかに駆けつけて救助を行った。この救助活動で4人の遺体が確認されたほか、2人が行方不明となっている。また、財務警察隊2名を含む5人が負傷して病院に搬送された。
イタリアでは不法移民の状況が2020年7月から8月にかけて急速に悪化した。内務省の情報によると、1月1日から8月28日の間にイタリアへは海路で1万7985人が移民として到着したという。前年は同時期でわずか4900人だった。
移民の急増を受けてイタリアの不法移民収容施設は悲鳴を上げている。最も状況が悪化しているのはイタリア領最南端のランペドゥーザ島だ。同島の施設は収容人数がわずか95人のところ、1500人近くが収容されている。
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