ウクライナのドンバスの炭鉱汚染水 チェルノブイリ原発事故よりも大きな災害を引き起こす恐れ

ウクライナ東部ドンバスの炭鉱汚染水の問題は、チェルノブイリ原発事故よりももっと大きな環境災害を引き起こす恐れがある。ヴィトリド・フォーキン初代首相がウクライナ紙「Strana.ua」のインタビューで語っている。
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東欧の大規模な石炭鉱床であるドネツク石炭盆地(別名ドンバス)は、ウクライナ中南部の主要な燃料・エネルギー供給源。また、ドンバス東部(ロシアのロストフ地方)はロシア連邦の主要な燃料・エネルギー源である。

フォーキン元首相は「(2014年5月から続く戦闘のため)荒廃したドンバスは今、全ての炭鉱施設とインフラが破壊され、環境災害の危機が迫っている。

チェルノブイリで森林火災
これについて熟考する余裕はない。多くの炭鉱が水浸しになり、見捨てられたままになっている。400カ所以上の貯水池や水処理施設が汚染水であふれそうになっている」と説明している。

同元首相は、近い将来起こりうる災害を防ぐために対策を立てる必要があると指摘している。このままでは汚染水が現地の全ての川や湖に大量に入り込み、アゾフ海や黒海に流れ込んでしまうという。

「多くの人がこれに目をつぶっているが、この差し迫った災害はチェルノブイリ原発事故よりも計り知れないほど大きいものになる恐れがある」

ヴィトリド・フォーキン初代首相は1991年9月から1992年10月までウクライナ政権を率いていた。2020年8月初めには、ウクライナに関する三者コンタクトグループ(TCG)の枠組みの中でドンバス情勢の解決に向けた交渉に参加している。

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