EUがロシアに制裁を検討 ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件を受けて

欧州連合(EU)は国内線の機内で毒物を盛られたと見られている野党指導者のアレクセイ・ナワリヌイ氏について、調査状況を国際社会に提示するようロシア政府に要求すると同時に、ロシアに対して追加制裁も辞さない姿勢を示している。ジョセップ・ボレル・ フォンテジェスEU外務・安全保障政策上級代表が発表した声明で明らかになった。
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ボレルEU上級代表は声明の中で、アレクセイ・ナワリヌイ氏に関する調査状況を国際社会に提示するよう要求すると同時に、ロシアに対し追加制裁も辞さない姿勢を示した。そのうえで、引き続きEUはナワリヌイ氏に関する状況を確認し、今後の対応について検討するとした。

また、調査の客観性を担保するため、化学兵器禁止機関(OPCW)と共同でナワリヌイ氏に関する状況を調査するようロシア側に要求している。

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アレクセイ・ナワリヌイ氏に何が起こったのか

野党党首のナワリヌイ氏は8月20日にトムスク(西シベリア)からモスクワに向かう途中の飛行機内で体調が悪化。飛行機はオムスク市に緊急着陸し、同氏は病院に搬送された。その後直ちに人工的昏睡状態に置かれ、現在もその状態が続いている。当初44時間はオムスク市の病院で処置が施され、体調悪化から2日後にドイツ「シャリテ」病院に移送された。独の医師らはナワリヌイ氏の体調悪化の原因はアセチルコリンエステラーゼ阻害剤によるものと断定。一方、オムスクの医師らは中毒について言及していない。ナワリヌイ氏陣営は、同氏の社会的活動を理由にロシア当局が殺害を試みたと非難している。

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