ドイツ、「ノードストリーム2」建設中止も辞さず

ドイツ政府はナワリヌィ事件への対処として、ガスパイプライン「ノードストリーム2」建設中止も含めた様々な可能性を検討している。10日(木)にハイコ・マース同国外相がテレビZDFの放送で語った。「ノードストリーム2」プロジェクトの行く末はロシア次第だという。
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マース外相は「考えられるすべての案を議題とし、適切な時期に決定をくだす」と語り、「ロシアはナワリヌィ氏事件の調査に加わることで、こういった(編注:ノードストリーム2建設中止という)決定にならないよう貢献することができる」と主張した。

「制裁が有効でないからといって、全く導入しなくともいいわけではない。時には何らかの措置を講じ、ルールなき世界には住みたくないと訴える必要がある」と語った。

ドイツでは、中毒症状を起こしたとみられるロシアの反体制派指導者アレクセイ・

ナワリヌイ氏がドイツの病院に移送されたあと、ノードストリーム2の建設中止につい

て議論が始まった。これより前、ドイツのメルケル首相はノードストリーム2に対する制裁発動の可能性を示唆している。 独日刊紙「ディ・ヴェルト」はプロジェクト中止が与える影響を試算した。 

「ノードストリーム2」

「ノードストリーム2」プロジェクトはバルト海底を経由してロシア沿岸部とドイツを結ぶガスパイプライン。プロジェクト参加者は主に欧州企業。計画では2019年内に建設完了予定だった。

  本プロジェクト実施に反対しているのは一連の欧州諸国と、自国天然ガスを欧州に推し進めたい米国。

ロシア側はこれまで何度も「ノードストリーム2」はあくまでも商業的および競争に基づいたプロジェクトであり、ウクライナ経由の欧州へのロシア製ガス輸送の停止を意味するものではないと説明を繰り返してきた。

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