コンテストはJNTO(日本政府観光局)モスクワ事務所と、ナショナルジオグラフィック・ロシアが連携して行った。優秀作品はナショナルジオグラフィック・ロシアの専門家らを中心に選考された。
見事、最優秀作品に選ばれたのは、ハバロフスク在住の会社員、ユリア・ストリャレンコさんの写真だ。ユリアさんは昨年、宮城県に旅行に行き、蔵王町の火口湖「お釜」を撮影した。エメラルドグリーンの水が美しい、神秘的な写真だ。スプートニクはユリアさんに話を聞いた。
スプートニク:優勝おめでとうございます。蔵王に行くというのは、外国人の定番の旅行先とは違いますね。もう何回も日本に行かれているのですか。
ユリアさん:そうです。2012年から、もう15回以上日本に行きました。私は旅行会社に勤めていて、旅が大好きです。フォトコンテストには初めて参加しました。私はプロでもなんでもないので、優勝できたなんて、とても信じられません。
スプートニク:日本のどんな面が、ユリアさんにとって魅力的ですか。
日本で驚くのは、日本人の礼儀正しさです。日本人はとても丁寧で友好的な人たちで、どんな旅行者でも助けようとしてくれます。そして、日本中どこでも、とても清潔だということを付け加えたいと思います。
スプートニク:あまり知られていない日本の名所で、おすすめの場所はありますか。
ユリアさん:あまり知られていない場所、というのは難しいです。というのは、日本はとても人気のある旅行先ですから。自分の経験から言えば、東北地方をおすすめします。仙台、日本三景の松島、山形市の山寺、そして写真に撮った宮城県の蔵王とお釜は素晴らしいです。そして長野県も大好きです。特に松本市をおすすめしたいです。
ユリアさん:もちろん自分で決めます。私はいつも、ツアーでなくて、個人旅行することにしています。ちゃんと準備すれば、全く難しいことはありません。旅行ルートを考えたり、情報を集めたりするのが大好きです。
もし旅行中に何かトラブルが起きても、旅行の経験を積むたびに、対処するのは楽になりますし、今までに起こらなかったことを楽しむ余裕も出てきて、そこから知識・経験を得ることができます。そうすると自信もつき、見識も広がります。一回一回の旅行は、それぞれが独自のストーリーを持っていて、出会いも色々、抱く感情も色々です。これらの全てがプラスの印象となって、私を元気にし、インスピレーションを与えてくれます。自分にとって何か新しいことを発見すると、それが新しい冒険やストーリーへの欲求とつながるのです。
スプートニク:賞品は日本へのペア航空券だそうですが、次はどこへ行きたいですか。
ユリアさん:国境が開いたら、この券を使いたいと思います。まだ九州に行ったことがないので、とても行きたいです。特に桜島、長崎、別府温泉、そして指宿の砂むし温泉に入ってみたいです。
屋外展覧会は10月9日まで。筆者がアルバート通りを訪れた土曜日は、外国人旅行者の姿は無いかわりに、家族連れや地元の人々で賑わい、子どもたちが興味深そうに写真を眺めていた。すでに秋が到来し肌寒くなってきたモスクワ。お近くの方は、熱い紅茶を片手に、ぜひ訪れてほしい。