今年3月に米国がクルーズ船の運航停止令を発令して以降、イズミールのアリアガ造船所には、諸外国から解体を余儀なくされたクルーズ船が到着した。現在、ドックでは5隻の解体が行われており、今後も3隻が加わる予定だ。
船内からは部品や家具だけでなく壁や窓、床、手すりなども取り外され、いずれもリサイクルに出される。これらの部品はホテル経営者などが購入していく。
「この危機をチャンスに変えたい」そう語るのは、解体業を請け負う船舶リサイクル協会のカミル・オナル会長。同会長がロイター通信に語ったところによると、今年1月は70万トンだった鉄スクラップの量を年内には110万トンまで増やすことを目指しているという。