ナワリヌイ氏から検出の物質 ノビチョク類でも使用禁止リストには掲載なし

化学兵器禁止機関はロシアの野党勢力指導者のアレクセイ・ナワリヌイ氏の検査結果を調べ、その体内にノビチョク類の物質が検出されたことを確認した。化学兵器禁止機関はこれをツィッターを通じて発表するとともに、一連の公式的な文書を提出した。
この記事をSputnikで読む

化学兵器禁止機関はツィッターを通じ、「(アレクセイ・ナワリヌイ氏の)検査結果の技術的分析を行い、ノビチョク類の神経剤の痕跡が確認された」と書いている。

​化学兵器禁止機関は機関の技術事務局の通告を公式サイトに表した。それによれば、ナワリヌイ氏の体内からはコリンエステラーゼ抑制剤の生体マーカーが見つかっている。これは使用が禁止されているノビチョク・グループの物質に類しているものの、同機関の使用禁止物質リストには掲載されていない。

これにより、化学兵器禁止機関はナワリヌイ氏の体内にあったのはノビチョク類の物質ではあるものの、使用禁止リストには挙げられていない物質であったことを確認した。

化学兵器禁止機関はツィッターに44ページに及ぶ共同声明を表し、ロシア連邦に対し、直ちに「本件の化学兵器攻撃」の状況を捜査解明し、その情報を同機関とシェアすることを呼び掛けた。


アレクセイ・ナワリヌィ氏の入院

8月2日、オムスクでロシア野党指導者のアレクセイ・ナワリヌィ氏が病院に搬送された。同氏は移動中の機内で体調急変。病院では意識不明の状態で人工呼吸器につながれていた。その後、航空機で独シャリテー・ベルリン医科大学付属病院に移送された。

ドイツ側は、ナワリヌィ氏の中毒は神経剤「ノビチョク」によるものと主張。一方、ロシアの医師はナワリヌィ氏の体内に毒物を確認できなかった。ドイツは主張の証拠をモスクワに提供しておらず、加えて中毒にはロシア当局が関与していると非難している。

関連ニュース

コメント