研究者らは30種のスパイスとウイルスの相互作用を調査した。これらすべてはさまざまな段階でS100タンパク質(ウイルスの宿主細胞の接受体への接合を援助)と新型コロナウイルス(ウイルスの増殖に対応)のメインプロテアーゼと結合するが、しかし、ピぺリンはどれよりも活発であった。
この物質は黒胡椒に含まれ、辛みと香気の元となる。
さまざまな胡椒の種類でのピぺリンの含有量は原産地に関係する。スリランカ産の辛み物質の含有量は15%だが、ベトナム産やインド産、マレーシア産は2~7%となる。このほか、ピぺリンは非常に不安定で酸化の過程(たとえば酸素と接触した際など)でその特性は失われる可能性がある。
ロシアの研究者の予想によれば、インドの研究者らのピぺリン研究での仮説は、現実性が高い可能性があるという。またロシアの専門家らは免疫力を向上させる胡椒の効果を指摘する。その際、このスパイスは消化器官やアレルギーの問題を抱える人たちにとっては有害であり、また、5歳未満の子どもには推奨されない。
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