米国とカナダの研究者らは、サウス・サウトゥット湖の湖底の堆積した地層の奥深部を調査した。この湖はアラスカのエルズミーア島に位置する。
この湖で理想的に保存された「年ごとの層」は、数世紀に渡る風化の際に鉱山の岩層から出てきたチタン鉱物を含有している。各層のチタンの濃縮を測定し、研究者らは同地域の毎年の相対的な気温と大気圧の変化を明らかにした。彼らは、北極海の海上の気温が過去2900年の間にどう変化したかを判明することができた。
研究者らはもっとも低い気温を西暦1400年から1600年の間で記録した。また、海上のもっとも異常な温かさは1995年以降だった。
研究者らによれば、近い将来に2つの温度がより低温下の方向に変化しなかった場合、次の夏はカナダの北極地方とグリーンランドの氷層のいっそう激しい溶解が予想されるおそれがあり、それによってさらなる海洋上昇と他の好ましくない自然環境の悪化が危惧される。
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