「スプートニク」の記者がよみうりランドの観覧車でリモートワークを体験 それは一体どんなものなのか?

よみうりランド(東京都稲城市)では、10月15日から「アミューズメントワーケーション」と名付けられた新しいサービスがスタートした。このサービスは観覧車のゴンドラを1時間、また園内のプールサイドにある特設スペースを仕事のためにレンタルできるというもの。間違いなく面白いアイデアではあるが、騒がしい遊園地で快適に仕事ができるのかという疑問もある。「スプートニク」の記者が実際に体験してみた。
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高い場所でパノラマの景色を見ながら仕事する

観覧車の一番上から見る景色は実際、圧巻である。というのも遊園地自体、高台にあり、観覧車もかなり高さがあるからだ。観覧車の天辺からは、一方に山々、そして反対側にはまるで手のひらに乗せたかのような東京の街を見ることができる。よみうりランドは首都からかなり離れた場所に位置しているが、この高い場所からはスカイツリーをはじめとする東京のランドマーク的な建物がはっきり見える。

「スプートニク」の記者がよみうりランドの観覧車でリモートワークを体験 それは一体どんなものなのか?

実際、これほど高い場所にいると、日頃の悩みなど吹き飛び、物事を違った角度から見つめることができる。そして仕事にも専念できる。最初のうちは景色に気を取られ、こんな美しい景色を見ずにいるなんてもったいないという気持ちになるのだが、観覧車が1周したあとは、落ち着いてコンピューターのモニターを見ることができるようになる。

「スプートニク」の記者がよみうりランドの観覧車でリモートワークを体験 それは一体どんなものなのか?

仕事に必要なものはすべて整っている。速度の速いポケットWi-Fiもあり、ポータブル電源もある。ちなみに、ゴンドラ内の座席もかなり快適だ。

「スプートニク」の記者がよみうりランドの観覧車でリモートワークを体験 それは一体どんなものなのか?

欠点はゴンドラの状態である。わたしが乗ったゴンドラは、窓が傷だらけで、外の景色がかなり歪んで見えた。また内部は錆がいっぱいで、壁の塗装がはげているのが目に入る。しかし、こうした欠点は想定内である。というのもよみうりランドはけして新しい遊園地ではないからだ。しかも、身長174センチのわたしには足もとが少し窮屈に感じられたことから、背が高い人にとっては快適な仕事場とは言い難いかもしれない。

「スプートニク」の記者がよみうりランドの観覧車でリモートワークを体験 それは一体どんなものなのか?
そして、もう一つの欠点は・・・、とにかくあっという間に時間が過ぎてしまうこと!

プールサイドにあるデッキチェアのついた瞑想場所

観覧車に1時間乗った後は、プールサイドのデッキチェアのある場所で仕事を続けることができる。すべての場所に番号がついていて、快適なデッキチェア、椅子、テーブルがセットされた個人用のスペースが用意されている。ここにも仕事のための設備が完備されている。Wi-Fi、そして電源用のコンセントもある。観覧車からプールサイドに向かう途中にはスターバックスもあり、コーヒーを買うこともできる。

「スプートニク」の記者がよみうりランドの観覧車でリモートワークを体験 それは一体どんなものなのか?

仕事のための場所は、遊園地の主要な部分からは離れているため、かなり静かである。プールの中の噴水の音が瞑想を誘う。ふと、後ろに大豪邸があり、自分がその所有者であるような気がしてくる。もちろん、実際には豪邸はないのだが、リゾート地にいるかのような贅沢な気分が味わえるのである。

わたしが遊園地を訪れたのは日曜日だったため、わたし以外には女性が1人いただけで、デッキチェアで横になりつつ仕事をしていた。彼女は寒いかもしれないことを想定し、ブランケットを持ってきていた。その日、気温は17℃だったが、何か暖かいものにくるまりたくなるような日だった。

「スプートニク」の記者がよみうりランドの観覧車でリモートワークを体験 それは一体どんなものなのか?

気をつけなければならないことは、遊園地自体は6時閉園なのだが、リモートワークのための場所は4時までしか開いていないということである。

仕事の後はいくつかの選択肢がある。食事に行くもよし、温泉でゆっくりするもよし、また公園内の店を歩いて周るもよし。食事について注意することと言えば、ヘルシーな食事をしたい人、あるいは脂っこい食事を避けているという人は、遊園地に入るまでにお弁当を買っておくこと。また温泉では、「アミューズメントワーケーション」を利用した人はタオルを無料で借りることができる (普通は有料)。

「スプートニク」の記者がよみうりランドの観覧車でリモートワークを体験 それは一体どんなものなのか?

結論:この新サービスは間違いなく面白く、試してみる価値はある。もしディズニーランドやディズニーシーが園内で同じようなサービスを開始すれば、かなり大きな話題となるだろう(ディズニーランドにはホテルもあり、宿泊も可能なのである!)。新型コロナウイルスによる困難な今の時代には、誰も考えもつかないような斬新でクリエイティブな発想が重要なのである。

またこの「アミューズメントワーケーション」は、ワーキングママたちにとっても素晴らしい提案である。子どもがベビーシッターやおばあちゃん、あるいは自分以外の家族と公園や遊園地で遊んでいる間に、子どもに目が届く範囲で落ち着いて仕事をすることができるのだから。

よみうりランドは、東京の住民にとってはやや遠いが、しょっちゅう来る必要はない。インスピレーションを感じ、よりスッキリした気分になるのには1週間、あるいは1ヶ月に2~3回でも十分かもしれない。

「スプートニク」の記者がよみうりランドの観覧車でリモートワークを体験 それは一体どんなものなのか?

料金は平日は1人1,900円、休日は2,000円となっている。

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