トランプ大統領は27日の会見で、ナゴルノ・カラバフ紛争について言及した。会見の中でトランプ大統領は、「関係国は長年こんなことを続けている。この事態には失望する」とコメントした。
先にマイク・ポンペオ国務長官はアルメニアとアゼルバイジャンの外相らと電話会談を行い、人道停戦を呼び掛けていた。両国の外相らは交渉に応じ、現地時間で26日午前8時から停戦することで合意したものの、現在も戦闘は続いている。紛争当事国はいずれも相手国が停戦に違反したとして批判の応酬をしている。
アルメニアとアゼルバイジャンはロシアによる仲裁のもと、10日にも人道停戦で合意していたが、合意はすぐに反故にされた。
ナゴルノ・カラバフの状況
アルメニアとアゼルバイジャンの国境に位置するナゴルノ・カラバフの状況は9月27日に緊迫化し、紛争地域で活発な戦闘が繰り広げられている。アゼルバイジャンとアルメニアでは戒厳令と軍事動員が発表された。両国とも民間人を含む死傷者が出たと発表している。アゼルバイジャン政府は、カラバフのいくつかの村と複数の戦略的高地を支配下に置いたと発表した。また、アルメニア政府は、ナゴルノ・カラバフ国境から離れた場所から砲撃を行なっていると明らかにしている。
ナゴルノ・カラバフ紛争は、ナゴルノ・カラバフ自治州が1988年2月にアゼルバイジャン・ソビエト社会主義共和国からの離脱を表明したことから始まった。1992年以降、ロシア、米国、フランスの三ヶ国が共同議長を務めるOSCEミンスク・グループの枠組みの中で同紛争の平和的解決に向けた交渉が行われてきた。
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