この記事が執筆された時点では、勝利に必要な270票のうち、バイデン候補の獲得票数は264票、トランプ候補は214票。ネバダ州(6票)、ペンシルバニア州(20票)、ノースカロライナ州(15票)、ジョージア州(16票)、アラスカ州(3票)の集計作業はまだ終了していない他、アリゾナ州では集計作業のやり直しが行われている。
なぜ結果が明らかになっていないのか? いつ集計は終わるのか? トランプ氏に勝利の見込みはあるのだろうか? こうした問いの検証をスプートニクが試みた。
集計作業はいつ終了?
ペンシルバニア州、アリゾナ州、ジョージア州、ウィスコンシン州、ミシガン州は11月7日土曜日までに集計作業を終わらせねばならない。ノースカロライナ州では作業は11月12日までもつれ込む可能性がある。
なぜアリゾナ州が重要か?
アリゾナでは今、バイデン氏がリードしているが、ここをトランプ氏が抑えることができれば、民主党がネバダ州で勝利したところで、270票を獲得できる保証にはならない。日本時間11月4日20時30分の段階では民主党バイデン候補が50.5%(146万9341票)、共和党トランプ候補が48.1%(140万0951票)となっている。
ここで大事なのことは、アリゾナ州は昔から共和党贔屓のエリアと考えられていることだ。ここで民主党が最後に勝ったのは1996年。ビル・クリントン氏の再選を賭けた戦いの時だった。
定着のはずの郵便投票 今回、なぜこれだけ信憑性が疑われたのか?
米国では常に郵便による投票が行われてきた。ところが以前は郵送用の投票用紙を受け取るのに、なぜ投票所へ赴かず、郵便投票をせざるを得ないのかの理由の記載が求められていた。ところが今では多くの州で大量の投票用紙がばら撒かれ、中には以前所有していた不動産の全てに投票用紙が送付されて、結果的に合わせて5枚から7枚受け取ったという選挙人まで出てくる始末。
数州で結果発表が先延ばしなのはなぜ?
今回、まさに郵便投票が大々的行われたがゆえに、選挙区の職員らが全票の集計作業に手が回らなくなるほど、投票率は記録的に伸びた。しかも多くの州は投票用紙の投票締め切り後の郵送を許可したため、まだ届いていない票を待って、集計結果の発表を先伸ばしにしている。