大統領選での勝利を確実にしたバイデン氏は現地時間で7日20時30分頃から国民を前に演説を行い、支持者の力添えがあって大統領選に勝利したと喜びをあらわにした。
演説の中でバイデン氏は「この国の人々が声を上げた、彼らは私たちにクリーンで確かな勝利をもたらした」と発言した。また、バイデン氏は米国史上最多となる7400万票を集めたことを強調した。
懸念される社会の分断について言及した中では、「断絶するのではなく、統合する大統領になる」ことを支持者に約束した。「我々は米国を青(民主党のカラー)でもなく、「赤」(共和党のカラー)でもなく、統一された米国として見ている」と語った。
さらに経済状況について言及した中では、「米国精神を復活させ、国民の本質である中流階級を作り変える」とした。そして、世界中で敬意を集める国家にすると語った。
また、国民に対しては敵意に満ちた表現を放棄し、互いに歩み寄る必要性を呼び掛けた。
バイデン氏は9日から新型コロナウイルス対策の専門家チームを任命し、感染症対策を急ぐ意向を示した。また、対策に必要な資金を惜しまずに投下し、パンデミックを後退させるとした。
演説には副大統領候補のカマラ・ハリス上院議員も出席し、記録的に高い投票率となったことに感謝を表した。バイデン氏が大統領に就任すると、ハリス上院議員は米国史上初の女性副大統領になる。
米大統領選は7日、開票作業が続いていた東部ペンシルベニア州で民主党のジョー・バイデン前副大統領(77)が勝利し、獲得選挙人が290人となり、当選に必要な過半数ライン(270)を超えた。再選を目指す共和党のドナルド・トランプ大統領(74)は複数の州で開票を巡る訴えを起こすなど徹底抗戦の構えを見せており、当選者確定には時間がかかる可能性がある。