首都カイロ近郊のサッカラで開かれた記者会見で、ハーリッド・アナーニー観光・考古大臣は「今回の発掘には、古代エジプトの後期(紀元前662〜332年)とプトレマイオス時代(紀元前332〜30年)のものとされる100基以上の木棺が含まれる」と述べた。
同大臣によれば、現時点ではこの区域にある遺物の総数の1パーセントしか発見できていないという。
今回発見された木棺と彫像は、建設中の大エジプト博物館や新首都の博物館などエジプトの4つの博物館に配置される。
さらに、エジプト考古最高評議会のムスタファ・ワジリ事務局長は、木棺は深さ12メートルほどの3つの埋葬用の縦穴で発見され、エジプトの調査団によって専門的に発掘されたと発表した。
また、ワジリ事務局長は「木棺がその地の木材でできているということは、その所在はまだ見つけられていないが、木棺を生産する工房のようなものが存在したことを証明している。調査団は発掘を続け、2021年にはその工房がある地点に到達するだろう」と伝えた。
記者会見の後、専門家らはX線調査を利用し、発見された木棺の1つの中身として身長約165センチメートルの男性のミイラを公開した。
エジプト観光・考古学省は、10月3日にも発掘調査の結果として59基の木棺を公開している。
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