望遠鏡は救わねばならない。望遠鏡は長年の使用に耐えてきたものではあるが、最新の電波天文学には絶対に欠かせない存在だ。それは主鏡が球形であるために鏡の上部の空だけでなく、40度の角度まで天空の動きをキャッチすることができるからだ。
設備が巨大であることも技術的な修復作業を困難にしている。アレシボの主鏡は直径300メートル以上もあり、カルスト地形のくぼ地を利用して建てられている。この150メートル上に複雑なケーブルシステムを使って900トンの重さのフラットフォームが空中に浮かんでおり、ここに2つの副鏡が吊るされている。
150メートルの高さから重さ900トンの設備の落下を食い止めるべく、専門家らは早急に策を練らねばならない。この課題は容易くはなく、宇宙研究の歴史の中でもこうした事態が起きたことは未だかつてなかった。
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