ゴンドウイルカはどんな生物?
ゴンドウイルカはゴンドウクジラ属の海洋性哺乳類。体長は8.5メートルにも達することがある。体色は黒で唯一顎の部分に錨の形に白い斑がある。体重は平均800キロだが、中には2トン以上のものも見られる。種類は異なるものの、ゴンドウイルカは熱帯の温水海域から北欧沿岸までほぼ世界全域に生息している。
ニュージーランド環境保護省には22日日曜、大量のゴンドウイルカが打ち上げられているとの通報が入った。少なくとも97頭のゴンドウイルカと3頭のハンドウイルカが死体で見つかったほか、26頭のイルカが弱った状態で発見された。ニュージーランド政府は弱体化したイルカを安楽死させる決定をとった。
同省の検査官ジェミー・ウェルチ氏によれば、翌23日にもさらに2頭が沿岸で見つかり、これも安楽死させられた。検査官はこの現象の原因が嵐とこの海域に出現したホオジロザメによるものであることは間違いないと語っている。
ニュージーランド環境保護省の調べでは、チャタム諸島付近では浜辺に大量の海洋生物が打ち上げられる現象は頻繁に起きている。1918年には1000頭ちかくのゴンドウイルカが打ち上げられた記録が残っている。
一体何が原因なのか
クジラもイルカも岸に打ち上げられることはよくある。しかし、そうした事態が起きるのは夏、哺乳類が群れを成して南極海に移動し、または南極海から回帰する最中に島国の海岸近くを通る時であることが多い。1匹のゴンドウイルカが岸に乗り上げてしまうと、仲間を助けようと群れ全体が動くために最後は全頭が二進も三進もいかなくなる。