ロシア、世界初となる自律航行の北極調査船、進水へ

12月18日、サンクトペテルブルクでは世界に類を見ない学術調査船「北極」の進水式が執り行われる。「北極」は、北極域を自律航行する船で、北極圏の学術調査のための基地となる。
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学術調査船「北極」はロシア連邦水文気象環境監視局の依頼に基づいて建造されたもので、北氷洋において海洋学、音響学、地球物理学、地理学の観測を行うことを目的としている。

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またこの「北極」を基地として、北極域に浮遊しているステーションでこれまで行われてきた作業を再開させることが計画されている。これまで北極調査には、氷河が使われていた。調査隊員らは直接、氷河の上に居住ステーションを設けていたのである。そのステーションに代わるのが、自律航行が可能で、時速18.5キロのスピードで進むことができるこの観測船「北極」である。最大2年まで、無人で調査を行うことができるだけの燃料を積み込んでいる。

船は全長83.1メートル、幅22.5メートル、吃水8.6メートル。船上には常時接続の通信手段を備えた近代的な実験室が完備されており、34人の学術研究員と14人の船員を同時に収容することができる。さらに「北極」にはMi-8やMi-38型の多目的ヘリコプターの発着甲板が装備されることになっている。

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