新型コロナウイルス

新型コロナの突然変異種は1万2000株以上 その中に感染力が強いものはあるのか?

新型コロナウイルスには1万2000株以上の突然変異種が報告されているが、感染速度の上昇につながったものは1つもないことが、国際研究グループの調べで明らかになった。この研究結果は、学術誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されている。
この記事をSputnikで読む

突然変異種について明らかになったこととは?

研究グループは、7月末までに99カ国の感染者4万6700人超から集められた新型コロナウイルスの遺伝子を調査した。研究者らは、ウイルスは当初、人体に十分に適応しておらず、突然変異によってウイルスの感染能力が高まった可能性があると指摘している。

生物学者が指摘 変種のコロナウイルスがもつ2つの恐ろしい特性
その調査によると、突然変異種のほとんどは無害であることが明らかになった。この研究を主導した1人で、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの遺伝子学研究所のルーシー ・ ヴァン ・ ドープ教授は、「幸いなことに、これらの突然変異種のいずれもが、ウイルスのより迅速な感染拡大にはつながっていないことが分かりました」とロイターの取材で語っている。

しかしヴァン ・ ドープ氏は、特にワクチンが利用可能になれば、研究者らは新規の突然変異種を観察し続ける必要があると指摘している。


突然変異種はワクチンに影響するのか?

ロイターによると、新型コロナウイルスの突然変異種は、開発されたワクチンの効果を低下させることになるため危険な存在になりうるという。しかし、同研究グループのフランソワ・バロー氏は、現時点においては突然変異種はワクチンに対するリスクにはならないと指摘する。バロー氏は、「ウイルスはワクチンから身を守るために新たな突然変異を起こす可能性はあるが、我々はその変異種をすぐに発見することができるため、ワクチンの調整に間に合うと確信している」と述べている。

関連記事


スプートニクは新型コロナウイルスに関する信憑性の高い最新情報をお届けしています。特設ページをご覧ください。

コメント