イランの核物理学者殺害事件 トルコ外務省が批判の声明を発表

イランの核物理学者モフセン・ファクリザデ氏が殺害された事件を受けてトルコ外務省は声明を発表し、事件の残虐性を批判するとともに、地域に不安定化をもたらすような行為を控えるよう関係各国に呼び掛けた。
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イランでは27日、国防省の刷新および研究機関の指導者、モフセン・ファクリザデ氏が襲撃された。地元メディアによれば、襲撃はアブサード市で発生し、ファクリザデ氏を乗せた車が広場を通過した際に、すぐ脇で爆発が起こり、その後銃撃が開始された。同氏は重傷を負い病院で亡くなった。

事件後、トルコ外務省は声明を発表し、事件を「おぞましい殺害行為」という言葉で批判したほか、イラン政府とファクリザデ氏の遺族に哀悼の意を表した。続けてトルコ側は声明の中で、地域の平和と安定を乱す行為に対抗するとし、目的がいかなるものであれ、あらゆるテロ行為を批判するとした。そしてこの殺害事件に関与した人物がいずれも特定され、法の裁きを受けることに期待を寄せた。

トランプ氏、イランの核施設攻撃の可能性を考えていた=タイムズ紙


イラン政府は事件を受けて殺害事件の実行犯に対する報復を約束している。イランのジャヴァード・ザリフ外相はこの殺害について、イスラエル当局が関与したことを示す証拠があると指摘。そのうえでザリフ外相は欧州連合に対し、ダブルスタンダードの政策を放棄し、「国家的テロ行為」を批判するよう呼び掛けている。

また、イランのタフテ・ラバンチ国連大使は国連のアントニオ・グテーレス事務総長と安全保障理事会の議長に宛てた書簡の中で、米国とイスラエルの政府に過激な行為を控えるよう警告したほか、イラン政府には国民と国益を守るためにあらゆる措置を講じる権利があると記した。

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