研究者らは、約2000人の米成人を対象にアンケート調査を実施した。回答者の平均年齢は42歳で、大多数は白人(89%)と女性(69%)だった。回答者はそれぞれ平均4週間の隔離生活を送り、平均在宅時間は21時間だった。大多数の回答者(72%)は仕事に行かなかった。研究者らは、自己隔離期間、回答者が同居していた成人または未成年者の数、現在あるいは過去のうつ病歴、また例えば給与減額などの自己隔離に関連する仕事の変化を考慮した。
結果、全体として、回答者のほぼ3分の1(32%)が、新型コロナウイルス感染症の流行中にアルコールを飲み、その消費量が増加したと答えた。
自己隔離期間が1週間延びるごとに、アルコール度数の高いお酒を過剰摂取するリスクが平均で19%増加することがわかった。
今回、過剰摂取とは、2時間でアルコール度数の高いお酒を男性は5単位以上、女性は4単位以上接種した場合とされた。これまでもお酒をたくさん飲んでいた人や、現在うつ病の人または過去にうつ病を患ったことのある人は、アルコールを過剰摂取する可能性が2倍だった。
研究者らは、自宅隔離中にアルコールを過剰摂取する恐れのある人々を支援し、予防するための新戦略の作成を呼びかけている。さもなくば、長期的な健康への影響が生じる恐れがあると危惧している。
共同研究者のシタラ・ヴィラクン氏は「在宅時間の増加は、アルコール依存症のリスクを高めるストレス要因であり、新型コロナウイルスの流行はこのストレスを増加させた可能性がある」とし、「今後の研究では、うつ病の症状が自己隔離中のアルコール依存症のリスクに影響する可能性も考慮する必要がある。向精神薬の使用による障害を持つ人々を助けるための戦略を見出すための追加研究も必要だ。彼らは健康への悪影響を受けやすい可能性がある」と述べている。
先に、ニューサウスウェールズ大学の研究者たちは、飲酒がもっとも有害となる3つの年齢期を指摘した。
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